2005.12.31

Macで^HはUNIX

研究を進めるうえで、LSI設計ツールの使用は不可欠。
Cadence社:Icms, Icfb(SpectreRF, Virtuoso)
Synopsys社:HSPICE
SII社:SX9000
Mentor社:Calibre
Nassda社:HSIM
などなど。

Macでこれらのツールが使えると非常に便利なので、Mac(MacOSX 10.4)へX-Window Systemを導入。
MacOSX 10.4では多少環境が変るため、10.3用の内容はこちらに移動。

○MacにX-Window Systemをインストール

その0.
Mac OS X(10.4)パッケージに付属のDeveloper Tool Kitをインストール(makeができるようになる)。
NetInfo Manager->ドメインからrootユーザを有効にする。
Xcodeのアップグレード:ADC(Apple Developper Connection)からXcodeをダウンロードし、2.2.1にアップグレード。(iMacG5(PPC), MacOSX10.4.8, Xcode2.4で動作は一応確認済)
その1.
Appleでリリースしている X11 for Mac OS X(ver1.1.3)をインストール。


○Finkのインストール

Fink ProjectよりFink 0.8.1 Binay Installerをダウンロードし、MacにFinkをインストール。コマンドラインでパッケージをインストールする場合は以下のようにする。

% fink selfupdate(Finkの更新)
% fink update-all
% fink install インストールしたいファイル
(% fink list >finklist とすれば、現在のパッケージ一覧を見る事ができます。)


○その他のアプリケーション(binary, またはsourceよりインストール)

rxvt-ml:VT102 emulator for X11 with multi-language support
gimp:The GNU Image Manipulation Program
(gimp-1.2に付随して、GTK+ 1.2.10がインストールされる。 現在finkではgimp-2.0がインストール可能であり, その場合gtk+2 2.2.4-3が必要である。ちなみにgimp-2.0のイメージは, このような感じ。)
gnuplot: Command-driven interactive plotting program
nkf:Network Kanji code conversion Filter
xpdf:Viewer for Portable Document Format (PDF) files
xemacs:Highly customizable text editor
など


○pTeXのインストール

Mac上でlatex2eを動かすため、京都教育大学桐木先生のページよりpTeXpackage 2005v1をダウンロードし、インストールする。ついでにTeXShopもインストールしてみた。


○日本語(Unstable)パッケージのインストール

X上で日本語を入力したくなったので、emacs22、kinput2.macimを導入する。
kinput2はfinkのunstableパッケージで提供されているため、田中さんのページを参照しつつ
/sw/etc/fink.conf内のTrees行を以下に変更。

Trees: local/main stable/main stable/crypt unstable/main unstaible/crypto

そして以下のunstableパッケージをインストールする。
wmcalclock:Calendar clock dock app
wmweather:Local weather dock app using METAR
kterm:X11 terminal emulator that can handle multi-lingual text
kinput2.macim:Input server for easy input of Japanese text
emacs22:Flexible real-time text editor
これでX上の日本語入力でことえりが使えるようになった。


○OpenOfficeの設定

OpenOfficeはMicrosoftのOfficeと双壁をなすOffice Suiteである。OpenOfficeのイメージはこちら。 MacOSXの最新版は2.0.4(日本語版)となっている。kinput2.macimを起動しておけば、コマンドキー+スペースキーで日本語を入力できるため、MS Officeとほぼ同様に使用できる。ダウンロード先はこちら。またこのページを見ている人は問題無いと思うが、X11のインストールが必須。


○NeoOffice/Jの設定

OpenOfficeではX11が必要であるが、NeoOfficeはX11を必要としない。NeoOfficeはOpenOfficeベースのOffice Suiteであるが、Javaを用いているためcanna,kinput2等をインストールしなくても日本語入力が可能。ファイルはこちら


○sambaの設定

Mac OS XではSambaを利用したファイル共有ができる。しかしデフォルトの設定は、ワークグループがWORKGROUPになっているため、たとえばWindowsのワークグループをHogeHogeに設定していると、マイネットワーク/近くのコンピュータに反映されない。Macのワークグループを設定するには

/Applications/Utilities/Directory Access

を起動し、タブの「サービス」内にあるSMBを選択する。設定ボタンを押すと、Winsサーバとワークグループの設定ができるようになる。 また、findsmbを実行すればサブネット内にあるマシンのNET BIOS名、WORKGROUP、MASTER BROWSER名まで分かってしまう。したがってWindows上で
$nbtstat -a マシン名
を実行する必要が無い。
(ちなみに、タブ内にはNISの設定もあり、設定ボタンを押すとドメイン名とNISサーバの設定を行える。NISクライアントの設定方法は、AppleUSのテクニカルドキュメントに詳しく記述されている)


○高速検索(locate)

Macではファイルを検索するときにSherlockが使用される。Sherlockは内容検索もできるので便利だが、その動作は重い。またファイル名だけを検索する場合、以下のようにUNIXのコマンドfindも使用できるが、これも非常に時間がかかる。

find / -name "*hogeghoge*" -print

locateを使用すると素早く検索できるので、通常はこのコマンドを使用する。ただしlocateはテーブルを更新しないと最新の情報で検索してくれないので、
sudo /usr/libexec/locate.update
を帰宅前に実行すると良い。あるいはcronで実行させるのも可。
ただし最近はspotlightを使用しているため、UNIX関連のファイル検索にしか用いていない。


○./DS_Storeファイルの削除

音楽再生機能付1GB USBメモりを購入したが、Mac<->Win間のファイル移動時に.DS_Store(ファイルの属性やコメント等の情報)もコピーされるためファイルの削除を決意。.aliasファイルに以下の行を追加した。

alias rmDS 'find ~ -name ".DS_Store" -exec rm {} ";" '


○画面のキャプチャ(スクリーンショット, SunOSで言えばスナップショット)

昔のMacでは"りんご"+"shift"+"3"で画面をキャプチャし、PICTファイルとして書き出す事ができた。(漢字Talk7より前はそれほど使い込んで無かったので覚えてませんが...)現在はPDFファイルになってしまうので、"りんご"+"shift"+"3"+"control"で画面をキャプチャし、Previewの"クリップボードから新規作成"を選択してファイルを書き出す。そのときファイルのフォーマットを選択すれば、任意のファイルを出力する事ができる。(OS X 八ッキング!(海上忍氏):http://pcweb.mycom.co.jp/column/osx/)
キーボードショートカットはシステム環境設定->キーボードとマウスを参照。


間違いなどの指摘はtyoshida @ ieee.orgまでお願いします.